赤瀬川原平(1937-2014)は日本の全英美術家・作家
1960年代に吉村益信のネオダダグループに属し、半芸術として前衛活動を始めます。
中西夏之、高松次郎と「ハイレッドセンター」を結成、山手線清掃活動やドロッピングイベントが有名です。
千円札を拡大した偽札や、その紙幣での梱包作品が貨幣偽造で訴えられ、かの有名な模倣千円札事件へと繋がります。
裁判では、中原佑介氏や瀧口修造氏など批評家を含め、多くのアーティストが法廷で美術と模倣とはを弁明します。
お札とは印刷物であり、マス複製を続けている真札です。
貨幣経済システムの上に成り立つ日常のメカニズムの虚をついた模倣千円札は、1965年に通貨及証券模造取締法違反であるとして起訴され1970年に有罪判決となります。
本作品は、赤瀬川自身が考案した「本物」の零円札であり、零円札運動として協力者に現金書留で送付しました。
こちらはSF作家の山野浩一さん宛に送られた書簡と現金書留封筒のセットとなります。